建築地は、大きな土地を７区画に分割して販売していた小ロッドの分譲地の一画。
西に道路があり、その向かいは更地だが、将来は家が建つ予定。
南も同時期に家が建つ予定。
東には畑、その先に海と綺麗な空が広がっている。
北側は隣家の庭。閉鎖間はないが、隣家の大きな窓がこちらを向いている。

これらの敷地条件を元に間取りを考えました。
一番大きく悩んだのは、リビングの位置です。
海を臨むことができる2階にするか？
素直に庭とつなぐことができる1階にするか？

「共働きで、夜は家にいる時間が多い」
「ホームパーティーで友人を呼んでBBQがしたい」
これらの条件から、リビングを1階としました。

そして、隣家の影響が出やすい北と南は閉じ、東と西に抜けをつくり土間とつなげました。
西は道路向かいに隣家ができるので、目隠しで視線をカットしています。

「沖縄を感じられる暮らしがしたい」
施主様の一番のテーマに沿って、リビングに三線を飾るニッチをつくりました。

また、アプローチにはミンサー柄を採用しています。
ミンサー柄とは琉球王朝時代から沖縄に伝わるミンサー織りの柄のこと。
五つと四つの模様からなる柄で、「いつの世も末永く幸せに」という意味が込められたお守りのような力があると信じられてきました。
ご家族が毎日通ることで、ご利益があればと考えました。

また、釣り好きのご主人から、どこかに釣りで使うルアーを飾りたいとご要望をいただき、吹抜に専用のニッチをつくりました。
カーテンレールを埋め込み、そこにぶら下げて飾れるようにしました。

料理もお得意な御主人のために、キッチンは本格的な料理ができるようにかなり大きめにスペースを確保。
冷凍庫もすっきり配置できるよう設計しています。