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鉄骨建築のヒミツ vol.01積水ハウスと鉄骨住宅の歩み

鉄の歴史は意外と古く、その起源はメソポタミア文明期とも言われています。
そして積水ハウスも、鉄骨住宅から歴史が始まりました。
今回は、そんな鉄と、積水ハウスの鉄骨住宅の歴史を紹介します。

文明とともに進化した「鉄」

鉄の歴史として残っている資料で最古のものは、紀元前3000年ごろのメソポタミアで発見された鉄片です。そして長い時を経て、日本に伝来したのは紀元前3世紀頃。さらに製鉄が始まったのは弥生時代の後期と言われています。その後、南部鉄器をはじめとした生活用品の普及、戦国時代には日本刀や鎧が必需品になるなど、日本人の文化の発達に鉄は不可欠でした。


建造物に目を向けてみると、世界で一番古い鉄構造の大型建造物は世界遺産にも登録されているイギリスのアイアンブリッジです(1781年)。1760年代からイギリスで起こった産業革命によって製鉄の技術が進歩し、エッフェル塔やエンパイア・ステート・ビルディングなど、世界中で続々と鉄建造物が作られていきました。

世界の鉄の歴史ピックアップMAP

①アイアンブリッジ(イギリス)

イングランド中西部シュプロッシャー州のアイアンブリッジ渓谷にかかるアイアンブリッジ。建築家トーマス・プリチャードによって設計された世界初の鋳鉄製のアーチ橋です。
もともとは鉄や石炭・石灰石を川の対岸へ輸送するために使用されていました。現在は歩行者のみが通行可能です。

②エッフェル塔(フランス)

1889年のフランス革命100周年を記念して行われたパリ万博の開催に合わせて作られたエッフェル塔。当時は世界一の高さを誇る鉄骨構造のタワーで、今もなお多くの観光客が訪れています。

③デリーの鉄柱(インド)

415年に建築されたという「デリーの鉄柱」。1500年以上の間、地上部分に限り錆が内部に進行していないことで知られています。アイアンブリッジ同様、世界遺産に登録されています。

出典:Wikipedia

④南部鉄器(日本)

17世紀前後に盛岡藩主・南部氏が盛岡城を築城したころに始まったと言われている南部鉄器。明治23年の東北本線開通によって全国に販路が広がり、発展してきました。

⑤ルッカリービルディング(アメリカ)

1888年に完成した世界で最も古い鉄骨高層ビル。シカゴ派を代表する建築家・バーナム&ルートの設計で、近代の高層建築の原型と言われています。フランク・ロイド・ライトが関わったとされるロビーも有名です。

出典:Wikipedia

⑥エンパイアステートビル(アメリカ)

1931年に完成した、当時は世界一の高さを誇ったビル。世界的でも有数の観光地でもあり、1億人以上の観光客が訪れています。

セキスイハウスA型は、木造住宅が常識だった時代に、鉄・アルミ・プラスチックを建材として建てられた、当時最先端の住宅でした。

日本の鉄骨住宅の歩み

文明の発達には欠かせなかった鉄ですが、日本で住宅に利用するようになったのは戦後になってからです。高度経済成長期に入り住宅が工業製品化し、鉄骨構造の住宅の建築が一気に加速。その需要に対応するため数々のハウスメーカーが誕生するのですが、1960年に創業した積水ハウスもその中のひとつでした。そして積水ハウスの第一号商品が鉄骨住宅の「セキスイハウスA型」。そのころのプレハブ住宅は、勉強部屋などの付属建築物がほとんどでしたが、積水ハウスA型は、部屋だけではなく水回り設備を備えていて「国産工業化住宅」の第一号とも言える住宅になりました。築55年を超えた今もなお、的確なメンテナンスにより、現役の別荘として使用されています。そしてこの家は戦後の住宅業界の一側面を語るものとして評価され、プレハブ住宅として初めて、国の有形文化財に登録されました。鉄骨住宅の頑強さと、機能美が良く分かります。

そして今、積水ハウスの鉄骨住宅は「イズ・シリーズ」としてさらに進化を重ね、快適な住まいを提供し続けています。

国産工業化住宅の第一号として国の有形文化財(建造物)に登録された「山崎家及び臼井家別荘(セキスイハウスA型)」
1963年に軽井沢に建築され、避暑を目的とした別荘として現在でも使用されています。

ISシリーズについて

強く美しい外壁材「ダインコンクリート」に包まれた邸宅「イズシリーズ」。 自分らしく、わが家らしく豊かな暮らしが多彩に広がります。

「IS」の由来
「IS」とは英語のbe動詞で、「存在」を表現する言葉。
同時に、鉄骨軸組工法を統合した究極のシステム「Integrated System」と なるようにとの願いをこめて作られました。