この家らしく、私らしく、テーブルをコーディネートする。

木のぬくもりとかやさしさといった、素材が持つ“質感“の魅力を、木の住まいに暮らし始めてあらためて実感している。そして、それは、私のスタイルも変化させている。ちょっと特別な日のテーブルセッティングに、それを生かしてみたい。

いつもの食器にコルクやウッド、かごなど、質感の違うものを足してみる。やさしい質感の器に、エディブルフラワーやフルーツなどで華やかさを演出。

この家で暮らすようになってから、我が家に人が集まる機会が増えてきたような気がする。そして友人が来るたびに、私自身、ここでの暮らしが気に入っていることに気付くのだ。来客に慣れたということもあるかもしれない。人をもてなすことがもともと嫌いじゃないというのもある。でも、この家に暮らすようになって、特別な日のテーブルの準備に気負いがなくなった。
ふだん使っている食器は、華やかではないけれどやさしい質感や色みを重視したもの。どれも使ううちにその本質の魅力がどんどんわかってきて、特別な日もこれでいいとわかったのだ。
この家に、この空間に、それが合っている。あとは、おもてなしのためのアレンジとして、コースターやカッティングボードでの演出など、少し遊びを加えればいい。この家から発した“心地よい”という、ものの本質は、たくさんのことを受け入れ、ゆとりと遊びをも生むのだと思う。

美しいタイル張りの壁からなるシックなキッチンと、天井のあらわし梁がマッチしてモダンながらもどこかやわらかな印象のリビング。

“木にはぬくもりがある”ということ、言葉ではよくわかっているつもりでいた。でも、それに毎日触れ、その中で毎日呼吸をするうちに、もっとさまざまな表情があることを知った。冬に感じた木のぬくもりは、夏になるとひんやりとしている。温度の他に、色み、触感と、実にさまざまな生きた質感を持っている。木の質感の奥深さを知るようになると、太陽の光の質感、空気の質感までをも敏感に感じ取れるようになった。そしてそれらは、天井が高く仕切りのないこの大空間だからこそ、生かされ、うまく調和しているのだ。よどまない空気、季節によって心地よく取り入れられる光といった具合に。
以前の暮らしのなかでは、私自身がもっと無機質だったように思える。そして、断然今の自分のほうが気にいっている。だから、友人を招いた日のテーブルコーディネートも、特別であることを意識して華やかにするのではなく、もっと本質的な、質感や心地よさを大切にしようと思うのである。

撮影場所:シャーウッド鶴見展示場(☎︎0120-14-0711)
Photo:Kazumasa Harada
Styling:Yui Otani
Text:Naomi Yokoyama(cat)

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