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住まいのエキスパートコラム
住まいづくりのエキスパートコラム  様々な分野で活躍する「住まいのエキスパート」たちが、 住まいづくりにまつわる様々な情報をお届けします。
vol.3『「捨てる」ことから始める収納』辰巳 渚

収納とは、物をしまうこと。簡単に考えるとそれだけのことですが、ほんとうにそれだけでしょうか。

物は、持つために持っているわけではありません。使うために、持っている。フライパンは料理するために、洋服は着るために、写真は眺めるために。それら使う物を、使いやすく置いておくのが、収納なのです。

だから逆に言えば、使わない物をどんなにきれいに収納してあっても、それは単なる飾りです。使わない物がたくさんあるために使う物が出しにくくなっているなら、どんなに高価なものであっても「じゃまな物」でしかありません。

収納が、「捨てる」ことからはじまるのは、だからです。私たちの暮らしには、買ったりもらったりして、次から次へと物が入ってきます。食品でさえ、使いきれないうちに、次々増えていきます。ましてや、自然に消えてくれない物は、溜まる一方。

よほど意識して「出す」ことを考えなければ、「使えるけれど、使わない物」だらけになってしまうのです。

「捨てる」とは、暮らしから「使わない物」を追い出し、「使う物」だけにすることです。それがどれだけ快適かは、経験してみるとすぐに納得できるはずです。

手にした物を「私はこれを使うかな、使わないかな」と判断します。「まだ使える」「いつか使えるかも」「誰かが使うかも」という物は、あなたにとっては「使わない物」なのです。使わない物は、きちんと捨てて始末するのは、決して悪いことではありません。

◆使う物だけなら、収納は楽になる
暮らしから「使わない物」を追い出すと、驚くべきことに気づくでしょう。
もう、むずかしい、面倒くさい収納法はいらなくなるのです。使う物を使う場所に、使いやすく置くだけでいい。

収納に関して意識しておけばいいのは、「定位置」「定量」だけです。決まった場所に、「これだけの量」という枠組みを決めておき、それを守るようにすればいいだけのこと。
そして、そのうちに、暮らしのなかで使う物が循環していく気持ちよさに気づき、ひいては自分の生きる価値観までクリアになってくることがわかるかと思います。

辰巳 渚 (作家・消費行動研究家)
雑誌記者を経て、フリーのマーケティングプランナーとして独立。文筆活動を中心に、モノが溢れる時代を、いかに楽しく豊かに暮らすかについて提言を続けている。大ベストセラー「捨てる!技術」をはじめ、「いごこちのいい家に住む!」「子どもを伸ばすお片づけ」など著書多数。
辰巳 渚 オフィシャルサイト
 
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