会社の会議や接待など、 大勢の人を招いて もてなせる住まいが必要でした。
30余年住み慣れた青山を離れ、住み替えるにあたってW様夫妻が新居に出されたご希望は、次のようなものでした。まず会社を経営するご主人は自宅で執務することが多いため、社員やお客さまを招いて会議や接待ができること。また美術品の収集家でもあるご夫妻のコレクションを鑑賞できるギャラリーコーナーを設けること。さらに囲碁や麻雀のための部屋、茶道の師範である奥さまのための茶室など、多彩な趣味が満喫できること。設計担当者は、部屋ごとにスケッチと素材見本や写真を貼った詳細なイメージボードを作成。ご夫妻と打ち合わせを重ねながら、ご希望どおりの住まいを造り上げていきました。そして完成したのが、和のテイストの品格と洋の高級感が融合した邸宅です。「都心で首都高速も近いんですが、家の中はとても静か。それに暖かい。防音・断熱性能がいいんですね」とご満足いただいています。
吹き抜けを囲むラウンジから 見おろしたリビング。 フルオープンするサッシは、 テラスから庭へ一体となり 開放感を高めています。
池に面した、吹き抜けトップライトからの光も気持ちの良い、キッチン。
W邸を訪れると、まずギャラリーコーナーを備えた玄関ホールが客人を迎えてくれます。あえて正面に絵画をディスプレイする壁を設けることで、奥行きと期待感を抱かせるつくりに。またリビングにかけて大きく広がる吹き抜け空間や本格的な暖炉、数々の絵画やアンティーク、大開口サッシから望む築山のある庭など、さまざまな空間演出が開放感たっぷりに展開されます。
12人掛けのテーブルを備えたダイニングではフォーマルな会食やパーティーが行われたり、お子さんやお孫さんがたちと賑やかに過ごされたり、さまざまに利用されています。キッチンは大人数の来客に対応するため、アイランド型キッチン、2つのシンク、大型の食器棚、6畳大の床下食品収納庫などを備えています。キッチンの外にも大型冷蔵庫を完備しています。
ボールト天井、滝の落ちる池と広い庭に面したフォーマルな風格あふれるダイニング。
茶道の師範でもある奥さまのご希望でプランした離れの茶室。お茶会を開くときは、路地の石畳につながる東側の掃き出し窓を、にじり口として使用されています。
ご主人自慢の鯉が泳ぐ池。
雪見障子越しに庭園が眺められる和室。座卓の天板や床の間の造作など、こだわりが随所に。12人がゆったり座れる掘りごたつ式の座卓は、こだわりの一枚板を使用しています。「向島の料亭」の雰囲気で。
離れの茶室へと続く風情のあふれる石畳。
離れは奥さまの茶室になっていますが、「格式張らずに、お客さまが気軽に楽しめるように」とのお考えから、簡略化。とはいっても、露地のアプローチや深い土庇、内装に使用された数々の銘木など、茶室としての趣を大切に設計されています。また、トイレや床暖房も備え、お客さまに泊まっていただける客間としても設えられています。
庵の主は奥さま。
Wさんご夫妻とは土地を紹介することからお付き合いが始まりました。大きな住まいで、設計ポイントはたくさんありますが、例えば絵画などたくさんの収集品をお持ちだとうかがったので、以前のお住まいの納戸に収納されている絵画などを見せていただき、その上で、収集品を飾れる新居のプランを考えました。インテリアコーディネーターとも相談しながら、細部まで検討していきました。