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住まいのコラム

ひげおっちゃんの住まい雑記帳 バックナンバー

Vol.3

「美しさの法則」について

ミロのヴィーナス今回は「美しさの法則」についてのお話です。はるか昔から人々は自然の形の美しさに敬意を持つと共に、その美しさの秘密の解明を盛んに行いました。中でも熱心だったのが古代ギリシア人でした。そして一つの法則を発見したのです。これが「神の比」と呼ばれる「黄金比」です。

ある線分を2つに分けたとき、小さい部分(a)と大きい部分(b)の比が、大きい部分(b)と全体(a+b)との比に等しくなるような分割を「黄金分割」といい、その比が「黄金比」です。古代ギリシア以後、黄金比は美しいプロポーションの典型として尊重されてきました。その代表例がミロのビーナスで、おへそから踵までが身長の8分の5、頭部からおへそまでが全体の8分の3です。そして1:8の比が頭部と身長の割合になります。つまり黄金比になっているのです。8頭身美人はこうして生まれてきました。そして、短辺と長辺が黄金比でできた長方形が「黄金比長方形」で、美しい形の典型とされてきました。

a=1としてbを求めるとb=1.618・・・と簡単に黄金比が求まりますが、これに近い数値として3:5や5:8もよく使われます。次に隣り合った数値が黄金比になるようにした数列を作ると、1,1.618,2.618,4.236,6.854・・・となります。建築家の巨匠コルビジェはこれらの数値を人体寸法に当てはめた体系を考案して、モジュロールと名付けて多くの建築の設計に用いました。

まずは良いバランスだなと感じるものの寸法を測ってみて下さい。意外と身近なところに黄金比が見つかるかもしれません。そして「黄金比」から生まれる美しいプロポーションをインテリア計画の参考にしてみてはいかがですか。例えばお部屋にアクセントをつける時、その大きさやカタチを考えるヒントになります。壁と窓のバランスを考える際にも役立つでしょう。芸術品を鑑賞すると心が満たされるように、美しいバランスは心を安らげ、居心地の良い空間を作り、我が家らしい住まいづくりに繋がっていくことでしょう。
このことを記したパネルが納得工房に展示されています。どこにあるか探しにおいでください。

プロフィール
渡辺 幸次(わたなべ こうじ)

1947年12月千葉県生まれ。千葉大学工業短期大学部工業意匠科卒。 専門はプロダクトデザイン。積水ハウスではアパートの部材設計をスタートに主に団地計画や住宅の内装部材、設備などの開発に従事してきた。その間に海外向け住宅や寒冷地住宅などの開発も手がけている。納得工房には企画段階から参加して現在に至っている。モットーは住まい手と共につくる住まいづくり。