![]() |
![]() |
Vol.2
玄関は家の顔
お客様宅を訪ねる担当の人たちに聞くと、玄関の様子を見ただけでその家の暮らしぶりが感じ取れるといいます。わが家の顔にふさわしい玄関を考えることがいかに大事なことかを知る一言です。玄関は『人』、『もの』、『情報』が複雑で多様に交錯する場所です。その出入りを整理して家の顔にふさわしい玄関を創りましょう。広さが確保できなくても、整理してすっきりさせてあげることが大事だと思います。
私たちの調査では、靴や傘など、外出で使うものを収納するために必要な大きさは、高さが天井(2.5m)まである玄関クローゼットの場合、50歳代夫婦で幅1.3m、小学生の子ども二人(厳密には男児と女児では量は違いますが)のいる40歳代夫婦では幅1.6mは標準的に必要であるという結果が出ています。この数値はあくまでも目安で、これに趣味のものを加えるともっと必要になることはいうまでもありません。こうなるとすべてを収納しようとするために、わが家の印象を左右する大事な場所の玄関が収納庫のようになってしまい、雰囲気は台無しです。すっきりした玄関にする工夫が必要です。
そこで、まず提案したいのが普段使う靴を収納する下駄箱や玄関クローゼットとは別に玄関土間にある収納スペース。玄関クロークと名付けたこの収納スペースに季節外の靴や普段あまり使わない靴、雨具、ゴルフバックやスキー用品などの趣味用具、外回りの掃除用具を収納します。玄関クロークがあると、玄関は日常に必要なものだけになるのでとてもすっきりさせることができます。どうしても土間に収納スペースが取れないという場合はホール、廊下廻りに廊下収納として用意してもいいでしょう。
私が子どもの頃の実家では玄関は人の出入りをするところで、ものの出入りや御用聞きが来るのは勝手口と決まっていました。それを現代的にアレンジしたのがもう一つの提案の2ウエイ玄関。玄関で訪れたお客様へのもてなしと家族やものの流れを別けてしまうのです。

こうすればすっきりした空間でお客様をお迎えできます。玄関に大きな下足箱は必要ないので、飾り棚程度のもので十分です。スケッチのように玄関にちょっとした会話スペースがあれば、ご近所の方と楽しく語り合う玄関サロンの誕生です。この案ではお客様の上着は壁に掛けるように計画しました。
![]() |
渡辺 幸次(わたなべ こうじ)
1947年12月千葉県生まれ。千葉大学工業短期大学部工業意匠科卒。 専門はプロダクトデザイン。積水ハウスではアパートの部材設計をスタートに主に団地計画と住宅の内装部材や設備などの開発に従事してきた。その間に海外向け住宅や寒冷地住宅などの開発も手がけている。納得工房には企画段階から参加して現在に至っている。モットーは住まい手と共につくる住まいづくり。 |







