建築地は、建替も多い少し古い分譲地の１画です。
南東の角地で、東と南に道路、北と西に隣家。
素直に南東に開くという設計です。

「猫と緑に囲まれて過ごす家」
今回のお住まいのテーマです。

1階は玄関～リビング～キッチンを土間でつなげることで、すべての空間が広く見える設計になっています。
床面はすべて土間でつながっていますが、玄関に入るとすぐ絨毯が敷かれており、そこで靴を脱ぐルールになっています。
また、土間から上がる階段や、1階にトイレがないなど、珍しい設計も取り入れています。
トイレには、わざわざ2階へアクセスする動線となりますが、施主様からはまったく問題ないとおっしゃっていただきました。

そして、2階には「部屋」がありません。
ライフステージの変化に合わせ、家具で仕切るスタイル。
今はみんなで寝る部屋が一つあればいいので、大きな空間にマットレスが敷かれいるだけです。

また、家族共有の本棚も合板仕上げで作りました。
本棚の奥は、観葉植物が置けるようになっており、お風呂に入りながらも緑を感じることができるように設計されています。

そして、吹抜はＬ型に大きくとっています。
吹抜の手前にはカウンターをつくり、足をぶらぶらさせて読書を楽しむこともできます。
吹抜の窓下のカウンターは少し奥行を深くすることで、キャットウォークができるように。
他にも猫専用の動線が、随所に設けられています。

最後に、建替前からあった植栽を２７本残し、新たに30本の樹を植えました。
完成した家から見た景色は、本当に森の中で生活しているようでした。