私はこれまでに、2回ほど旅行でヨーロッパへ行く機会がありました。ヨーロッパの街は総じて美しく、公園を中心として、緑も多く、すばらしい都市や街であったという強烈な印象を受けてきました。
海外旅行をされた方は帰国して自分の住んでいる街を目にしたとき、どのような印象を持たれましたか?正直なところ、ヨーロッパから帰国したとき私はショックを受けました。日本はあらゆる建築様式が入り混じり、あらゆる広告看板がひしめきあっている。そんなきわめてアジア的な混沌とした状況は、エネルギッシュであると評価できますが、美しさはやはり欠けているように感じてしまいます。
日本は戦争ですべてが焼き払われ、ある意味統一された街並みを失ってしまいました。ヨーロッパは石造りの建物が多く、直しながら長い年月をかけて建物を使っているという事情はありますが、それと共に美しい街で生活するという、建築文化に対しての、深い想いが市民の間に根付いていると感じました。
当社をはじめとして、住宅会社は、多くの住宅を世の中に建築するため、日本の街並みに対して、少なからず影響を与えています。そんな中、道路沿いには一本でも多くの樹木をあしらい、奇をてらわず、街並みに馴染むような、長い時間に耐えうる素敵な住宅を設計していきたいと考えています。
「美しい家に住みたい」から、「美しい街に住みたい」
―――そんな言葉が最近は気に入っています。
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自然素材ブームが到来していますが、自然の素材はあくまで自然環境に合ったものです。現代の生活はエアコンなどで快適ではありますが、実は自然素材にはあまり良い環境とはいえません。過乾燥などのため、無垢材のフローリングや造作材、珪藻土に代表される塗り壁などが歪んでしまったり、割れてしまったりすることもあります。これはエアコンだけが原因ではなく、元々、自然素材は四季の気候の変化や経年によって、刻々と変化をしていくものなのです。
とはいえ、自然の素材はなんともいえない味わいが、大きな魅力です。素材の特性を十分理解した上で、納得して材料を選定していただければと思います。
「自然的な」ということで言えば、素材だけではなく色も考えなければいけません。やはり、自然界で多くみられる色ほど長い時間に耐えられる色ではないかと思います。インテリア(内装)は自由でよいと思うのですが、エクステリア(外装)に関しては、街並みといった観点からも、いわゆるアースカラーが良いのではないか、と思います。アクセントカラーの比率は十分に考慮したいものです。 |
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