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化学物質等が原因で、健康に悪影響を与える「シックハウス症候群」。
その現状と対策などについて、健康衛生学がご専門の荒木敦子氏にお話しをうかがいました。

*1
仕上げ材のF1、E0
日本工業規格(JIS)、日本農林規格(JAS)で定められた建材のホルムアルデヒド放散量の等級でF1、E0は最も放散が低いランク(現在は★の数でランク表示されている)

伹木

当社では、シックハウス対策として1998年に床、壁、天井の内装仕上げ材をF1・E0(*1)化したのに続き、その翌年には快適で環境にやさしい住まいの提供を目指す「環境未来計画」を策定、発表しました。シックハウス症候群については、住宅業界全体の対応も進んできていますが、この問題は今、どのような現状にあるのでしょうか。

荒木

私たちの研究グループでは2008年、札幌市内の小学生を対象にシックハウス症候群の症状があるかどうか、聞き取り調査を行いました。鼻水が出る、咳が出る、皮膚がかゆくなるという典型的な症状について、たとえば家から離れるとそれが緩和され、帰ってくるとひどくなる場合、その家に原因があると捉えて調べたところ、対象者のおよそ8%に症状がみられました。6年ほど前の結果ですが、シックハウス症候群はまだ、解決された問題ではないと思いますね。

伹木

シックハウス症候群というものが明らかになって以降、住宅会社の責任として、有害な化学物質を限りなくゼロにするということが究極の目標になっています。当社でも、シックハウスの原因物質として厚生労働省が濃度指針を設けているホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの5化学物質について指針値の1/2以下に低減させた「エアキス(*2)」という仕様を2011年に設けましたが、この住まいに移られたらアレルギーなどの症状が緩和されたというお客様がいらっしゃいます。

荒木

それだけで原因を特定することはできませんが、環境が変わることによって症状が改善されたのだとすれば、少なくとも以前の住まいに由来していた要因が取り除かたことによるもの、という可能性があります。というのも化学物質、特に刺激性のある揮発性有機溶剤などは問題ですが、それ以外にもたとえば局所的な結露があるような高湿度環境(ダンプネス)の住まいでは、喘息症状やアトピー性皮膚炎の症状を訴える子どもが多くみられます。これは、結露などによって発生するカビ自体がアレルゲンであるとともに、カビが出す生物由来揮発性有機化合物が原因とも言われています。

*2
ホルムアルデヒドを含む5つの化学物質に対して、積水ハウス独自の厳しい建材基準を設定し、子どもの健康を基準に考えた換気と建材のアイテムで構成される室内環境システム※積水ハウスの鉄骨住宅(一部商品を除く)で対応しています。