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いつ起こるかわからない巨大地震。その時のための住まいの備えや、
災害時への対処などについて、地震防災を専門とする岡田成幸氏にお話をうかがいました。

伹木

東日本大震災から3年。まだ、復興の途上にありますが、最近、静岡県の駿河湾から九州の東におよぶ南海トラフ(海底のくぼみ)沿いで起きる可能性のある、いわゆる南海トラフ巨大地震の予測、被害想定が議論を呼んでいます。過去に大きな地震を繰り返してきた地域であることがその背景にあるようですが、北海道でも規模の大きな地震が発生する危険はあるのでしょうか。

岡田

北海道においても、巨大地震の想定はあります。内陸および周辺に大きな被害をもたらす可能性のある地震として現在、30カ所ほどが想定されています。札幌市内でも、内陸型の地震が想定されている場所があります。怖いのは、こうした直下型地震ですが、いずれも「可能性として否定できない」という程度で、確率として出てくるほどのものではありません。

伹木

とはいえ、19年前の阪神淡路大震災、先の東日本大震災で巨大地震の恐ろしさ、その被害の大きさを目の当たりにしたなかで、可能性がある限り、何らかの対策は必要なのではないかと思いますが。

岡田

その通りです。阪神淡路大震災も、発生する確率は10%程度と想定されていましたが、現に起きてしまいました。では、どう考えればいいか。少なくとも札幌に関しては、すぐに起きる可能性が低いなかで、建物の強化からまちづくりの観点まで含めて、防災ということを念頭に、時間をかけて対策を練り、施していくという意識を持つことが大切なのだと思います。今からできることをやっていく、という捉え方ですね。

伹木

私たちがご提供するプレファブリック住宅は、高い品質・施工精度とともに〝丈夫さ〟を追求してきましたが、特に強度については阪神淡路大震災以降、研究が加速しました。当社は、大阪が本社ということもあり新たな技術開発にいち早く取り組み、その一つとして、地震動エネルギーを熱に変えて吸収する「SHEQAS(シーカス)(*1)」という制震システムをつくりあげました。

岡田

小規模な建築である住宅は、耐震的にしっかりつくることは比較的容易です。しかし、強度だけを求め、いかにも〝頑張っているぞ〟というゴツいつくりにしてしまうと、本来重要な快適さ、便利さなどが削がれてしまいかねない。その点で、少しコストは嵩むかもしれませんが、揺れを抑える制震技術はとても有効だと思いますね。何よりも居住性能が非常によくなりますから。それに、建物自体が軽いので高い効果が期待されます。

伹木

快適性や利便性が、まず優先されるべきであることは、当社の大きなコンセプトの一つです。それには、いかに建物の損傷を抑えるか。東北地方では、この「SHEQAS」をご採用していただいているお客様が多かったのですが、先の震災でも相当程度、建物の被害を防ぐことができ、奇しくもということにはなりますが、その効果を自社の技術ながら確認することができました。

*1
SHEQAS
地震の震動エネルギーを熱エネルギーに変えて吸収する制震システム。住まいの揺れを抑えるとともに、地震時に発生する建物の変形を約1/2に低減します。国土交通大臣認定。