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~上質さ豊かさを備えたリュクスな住まい~

材料・素材、色彩、触感、仕上げの良さやスケール感。
日々を過ごし、生活の場となる住まいは、こうしたさまざまな要素、ニュアンスが影響や効果を与えます。
優雅であり、上品さを備えつつ本物志向なもの。
ファッション業界などで用いられ、華美なだけでなく付加価値や心の豊かさを表すリュクス(luxe)な空間、
デザインが今、支持を集めています。

モダンファニチャーのトップランナーとして、常に憧れであり定番の「アルフレックス」。
その家具づくりへの思いと姿勢、そして“上質で快適”な空間をつくり出すための取り組みなどについて、
アルフレックスジャパン常務取締役の稲川達雄さんにおうかがいしました。

 

「アルフレックス」といえば、イタリア発のモダン・デザインで知られるインテリア家具のトップブランドですが、日本での展開の発端は?

私たちアルフレックスジャパンの設立は1969(昭和44)年。イタリアのアルフレックス社で修行した保科正(現顧問)が、日本での販売・オリジナルデザイン製造の権利を取得して立ち上げた会社です。先の大戦後、日本は持ち前の勤勉さと器用さをもって急ピッチで復興を進め、高度経済成長と呼ばれる勃興期に入った頃でした。自動車を筆頭に、技術発展も進んだ時期ですが、何か足りないもの、満たされないものがある。アパレル業界にいた保科は、そんな思いを強くして単身、イタリアに渡りました。そして、その〝豊かさ〟に感動して戻ってきました。

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日本も豊かさを求めていたはずですが、そこにはどんな違いがあったのでしょうか。

給与所得が右肩上がりで増え、食べるものも、保科が携わっていた服飾も急速に水準が高くなりましたが、当時、住まい、住環境にはあまり目が向けられていなかった。一方で、イタリアでは、戦後の政策によって住宅の復興が最優先されました。快適に暮らせる場こそ大切。そんな思想に支えられた住空間、生活の仕方に真の豊かさを感じたんですね。その豊かさを日本にも浸透させたいと切望し、当社をスタートさせ、それから間もなく、設計部門をつくって家具単体ではなく、我々が考える理想的な<豊かな生活>を具体的にご提案するインテリアのコンサルティングを始めました。そしてそのライフスタイル提案こそが、現在もアルフレックスジャパンの一番の特徴となっています。

モダンデザインを代表するアルフレックスのソファや家具ですが、ただイタリアから輸入して販売したのではないのですね。

会社設立当初は輸入とライセンス製品の製造を行っていましたが、スケールにしてもデザイン面でも、当時の日本の住宅事情にはなかなか合うものがなかった。そこで、日本の住まいにフィットさせるために、当初からオリジナルモデルをデザインし、71年に第一号のソファが完成しました。ちなみに現在、イタリアのアルフレックスが手がけたソファも一部扱っていますが、商品の9割以上は日本のオリジナル製品であり国内製造しています。“イタリア生まれ、日本育ち”というキャッチフレーズは、ここからきています。

“日本育ち”の商品づくりのなかで、どのようなことを大切にされていますか。

設立当初から、私たちが大切にしてきたのがユーザー目線。家具を使っていただく方々にとってのメリットを追求してきました。その一つが、75年から行っているソファの10年間保証。保証部位に欠陥等が生じた場合、無償修理または部品交換をするシステムです。当時、国内はもとより世界でも、こうした仕組みはありませんでした。製造技術に自信があったからこそできるサービスですが、何よりもお客さまに安心してご購入いただきたいと考えたのです。また、ソファの表層のファブリック、レザーなどをご自宅で交換できるカバーリングシステムという仕様も世界初と言っていいでしょう。生活にご不便をかけないようにという発想から、工場に持ち込まなくてもソファを蘇らせることができるようにしました。これにより季節ごとにカバーをかえたり、汚れたらクリーニングに出していただくことが容易になりました。同様に当社は、メンテナンスに何よりも力を入れており、廃番になった商品でもすべてメンテナンスに応じています。

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家具を含めたインテリアの提案は、今では当たり前になっていますが、アルフレックスジャパンでは、どのような視点でコーディネートを行っているのでしょう。

心地よく過ごせる空間づくりということを基軸にしています。環境を整えなければ、家具の魅力も発揮されないし、第一そこにいる人、それを使う人が心地よいと感じられません。何よりも大事なことは空間の提案。コーディネートを行う際、当初は家具のことは頭に置きません。そこに住まう方は、どんなことがお好きで、どんな時間を過ごされることが多いのか。そのためには何があれば良いのか。好まれるデザインの傾向、トレンドなども加味して、例えば一つのアートを選ぶところから始めて環境をつくっていきます。そして最後に、フィットするソファなどのモデルを選ぶ。そんなふうにして、それぞれの方が心地よさを感じる、それぞれの方にとっての“上質な快適さ”を追求します。お客さまの想像を超えるライフスタイルの提案を常に心がけています。

アルフレックスの代名詞となっているソファ「マレンコ」をデザインしたマリオ・マレンコを皮切りに、国内外のデザイナーが商品づくりに参加しています。

時代、時代にマッチした豊かなライフスタイルを提案し続けるため、さまざまなデザイナーとともに仕事をしてきました。その多くは、1961年からイタリアで開催されている世界最大規模の家具見本市「ミラノ サローネ」で活躍する気鋭のデザイナーたちです。私たちは設立当初から、この見本市を定点で観察し、グローバルな視点でトレンドを捉えてきました。その観点から、2~3年後に発売する商品を任せる一人を発掘し、先取りしたモデルづくりを展開しています。とはいっても、デザイナーの個性だけに頼るわけではありません。想定するお客さまの層やライフスタイル、価格帯など細かな要件を伝え、商品戦略担当者と設計チームが中心となり主体的に商品づくりを行っていきます。当社独自のデザインは、こうして生まれているのです。

確かに、アルフレックスの商品は個性的でありつつ、統一したテイストのようなものを感じます。

家具のデザインには流行があります。商業空間では目を引く新しいデザインが常に求められます。そして、どんどん入れ替わることで、新鮮さを保っていきます。けれども、生活の場である住宅は10年、20年と使う空間。正反対に、時間が経っても飽きがこない、古びないデザインであることが必要です。デザイナーにとってはある意味、難易度の高い仕事と言えますが、それに応えられる実力のある方を選び、ライフサイクルが長いということを前提にデザイン、素材、製造方法などを吟味して商品づくりを行っています。

モダンで洗練されたデザインに加えて、使い心地の良さにも定評があります。特に代表商品であるソファは実用面でも支持されていますね。

当社のソファには、経年劣化が起きにくい高圧発泡のモールドウレタンをベースに、弾力性のあるウレタンを重ねてフィット感を追求しています。また、座面や背もたれの角度、アームの高さなどで微妙に変わる座り心地をベターなものにするため、あるいは日々のメンテナンスをよりしやすくするため、カバーの裏側のディテールなどにおいても、完成したデザインでも躊躇なく微調整を施し、仕上げています。デザイン性は尊重しますが、常に一番に置くのは使い心地。毎日、毎日使用する家具ですから。製造技術の向上に継続して取り組み、よりクオリティを高めていくため切磋琢磨しています。ソファの製造を行っている旭川ファクトリーでは、世界一のソファ工場を目指そうと技術開発を行っていますし、ここでつくるソファは世界の一級レベルであることを自負しております。

来年、設立から50年を迎えます。ライフスタイルも大きく変化するなか、今後、どのような方向性を考えていますか?

デザインを含めて、商品の質をより高めながら、その価値をご理解いただける方々への訴求をさらに進めていくと同時に、新たなライフスタイルを機敏に捉えた商品展開をしていきたいと思っています。現在、注目しているのがキッチン。リビングから連続したダイニングに、アイランドタイプのキッチンを置き、ホームパーティなどを日常的に開く習慣が根付きつつあります。そこで、キッチンも、ソファをはじめとする当社の商品をコーディネートした場にマッチしたものをセレクトできるようにしたい。そうすれば、さらに上質で豊かな空間が生まれると思うのです。ライフスタイルに合わせた提案を行いながら、今後も変化、進化を続けていきたいと考えています。

本日は、ありがとうございました。

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