歳月を超える和の趣 01
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歳月を超える和の趣 宮城県

銘木と庭を切り取る

CONCEPT

豊かな緑と、カルガモも飛来する池などがある、広大な庭のある旧居。
そんな貴重な旧居の建て替えにあたって考えたのは、庭の記憶を残しつつ、現代の住まいとしての快適さを兼ね備えることでした。
門かぶりの松や貴重な猩猩枝垂かえで、さるすべりなどは元の場所に残し、街に溶け込む門構えに。
通り土間を介した中庭から望む庭だけでなく、さまざまに視線が抜け、四季折々の風情を愉しめる仕掛けを配しています。

FACADE

杜の都の近郊の、街並みに潤いをもたらしていた旧宅。
その趣を残し、さらに伸びやかな景観をつくるために。
素晴らしかった門飾りのある旧宅の木の門をあえて残し、刈り込まれた生け垣の向こうに、いぶし瓦の屋根が水平に、ゆったりと広がるフォルムが違和感なく街並みに溶けこむことを意図しています。

FACADE 歳月を超える和の趣

南側からは切妻屋根リズミカルな連なりが正面と違った表情に。緩やかな勾配といぶし瓦か美しく空に映えます。

PLAN

オーナーのご要望であった、家のどこからも庭が楽しめる仕掛け。
ふたつの中庭と周りを巡る、計3つの庭をつくり、土間と渡り廊下と合わせて構成しました。
素材や空間に造詣の深いオーナーの見知と「縁の家」の造形とが融合したリビング空間からは、5m×2mの“ピクチャウィンドウ”を通し、まさに絵のように中庭を眺められます。
渡り廊下を巡りながら、庭の古木を愛で、毎日の暮らしの中で、常に自然を感じられる空間としました。

PLAN 歳月を超える和の趣

室内からは通り土間でつながり、庭からも渡り廊下が“離れ”のような和室。

DESIGN

玄関ホールを入ると、ケヤキの銘木による一枚板の見事な式台越しに、美しい床目の床のリビング。
その右に土間空間とピクチャウィンドウ。
素材にも深い知識をお持ちのオーナーとともに選び抜いた最高級の西南樺桜の床が上質感を醸し出します。

DESIGN 歳月を超える和の趣

吹き抜けの階段室は木の手すり子を増やし、安全性を確保するとともに、木質感をいっそう際立たせています。

SPECIAL

夜、室内から灯りが漏れる中庭の表情。
リビングの格子戸を閉め、すだれを下ろして庭から眺めると実に風情があるとオーナーにもご満足をいただきました。
抑制を効かせた庭のライトアップが有形をさらに際立たせています。

担当アーキテクト

歳月を超える和の趣 担当アーキテクト

今回ふんだんに取り入れている自然素材は生きていますから、扱いが難しいもの。オーナーの見識に勉強させてもらいながら、つくりあげていくのは、この仕事の醍醐味です。

物件データ

歳月を超える和の趣 物件データ

家族構成/夫婦
所在地/宮城県

敷地面積/757.64㎡
延床面積/348.45㎡
取材年月/2009年10月

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